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CUBIC活用コラム

いまどきの新入社員を受け入れるには?

この度の東北関東大震災により、被災された地域の方々とそのご家族の方々には、心からお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を心からお祈りしております。また当社も会社として被災された方々を出来る限りご支援していきたいと考えています。

 

さて、社会的にあわただしい状況の中、今年も4月1日をむかえ、大学・大学院を卒業したばかりの新入社員が入社してきました。

彼らを迎えるのには組織を活性化させる効果があります。
その一方で、ここ数年の新卒社員は年々社会性が欠如してきており、「いまどきの新入社員は...」とつぶやくだけでは済まない事態も起きています。

こうしたギャップは常にあるものですが、実際のところ、ゆとり教育の影響か、私たちから見ると頼りなかったり、コミュニケーションがとりづらかったりする若者が多いのです。

 

これはつまりのところ、彼らと私たちの「常識が違う」といっても過言ではないでしょう。

そのような新入社員を受け入れるためには、まず彼らの育った時代背景を理解することが必要です。

1988年前後に生まれた彼らがどういう時代に価値観を形成してきたのか、ゆとり教育とは何か、少子高齢化が彼らの教育システムにどう影響しているのか、それは私たちの時代とどう違うのか。

このようなステップで彼らを理解し、時代の変化により「やむを得ず生じた差」を許容することが大切です。

 

次に大切なことは「我慢」です。

彼らの育ってきた環境と教育システムを理解すれば、多くの人の社会性が以前の成人レベルに達していないことがわかります。

つまり22歳で入社してくる新卒新入社員はこれまでよりも2年幼い状態で入社してくるような感じです。

もちろん彼らはインターネットスキルなど、私たちにはない強みも持ち合わせています。しかし、社会人としての基礎教育をしようとすると、かなり根本からスタートしなくてはなりません。

 

例えば私たちは、仕事も上司も顧客も原則として選べないことが常識ですが、彼らはこれまでに自由に選べる人生を過ごしてきています。
しかもその自由度も私たちの学生時代よりもはるかに高いのです。

このような仕事の基礎となる常識をすりあわせ、ギャップを埋めていくには、2、 3年かかるものです。
この間、彼らを厳しく育てながらも、仲間として許容し、じっと我慢することが極めて大事な時代になったといえるでしょう。

2011.4.7 樋口弘和